ディレクトリとファイルの所有者と所有権について理解します。
ファイル所有者と所有権を設定・変更するコマンドとしてchown コマンド、chmod コマンド、chgrp コマンドを整理します。
大きく「ファイルの所有者と所有グループ」と「ファイルとアクセス権」の2つに分けて整理します。
【ファイルの所有者と所有グループ】
■所有者の変更
書式は下記の通りです。
chown ユーザ[. グループ] ディレクトリ
chown ユーザ[. グループ] ファイル
なお、ユーザとグループを変更するには、root ユーザである必要があります。
ディレクトリとファイルは区別なく変更できます。
ユーザとグループの区切りに:を使うことも可能です。
オプションは下記の通りです。
-R
ディレクトリを対象にします。ディレクトリの中のディレクトリやファイルを再帰的にたどって変更します。
■所有グループの変更
書式は下記の通りです。
chgrp グループディレクトリ
chgrp グループファイル
なお、ユーザとグループを変更するには、root ユーザである必要があります。
ディレクトリとファイルは区別なく変更できます。
オプションは下記の通りです。
-R
ディレクトリを対象にします。ディレクトリの中のディレクトリやファイルを再帰的に変更しま
す。
【ファイルとアクセス権】
ファイルは下記の3つのレベルで権限を設定できます。
・ファイルを所有するユーザ
・ファイル所有グループからファイル所有者を除いたユーザ
・その他のユーザ
そして、下記の3つの権限があります。
・読み
・書き
・実行
ファイルのモードの読み方は下記の通りです。
書式は下記の通りです。
chmod モード[, モード]... ディレクトリ
chmod モード[, モード]... ファイル
chmod 8 進数表記のモードディレクトリ
chmod 8 進数表記のモードファイル
ファイルのモードを所有ユーザと所有グループとそれ以外のユーザについて設定します。
モード
指定の書き方で次の2 通りの記述方法があります。
• モードの書式を複数書き、カンマで区切って指定。
• 8 進数3 桁で各ユーザのレベルを指定。
オプションは下記の通りです。
-R
ディレクトリを対象にします。ディレクトリの中のディレクトリを再帰的に(ディレクトリの中に
ディレクトリがあれば、中のディレクトリを全てたどって) 変更します。
以上です。
【参考資料】
『Linux 標準教科書(Ver.2.0.0)』